ねこのくしゃみ

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旗日


音はしなくなった。
夕方、駆け回る犬の鳴き声が時折聴こえる程度である。
生活音で、気にはならない。
しかし一週間程は、いつまた聴こえてくるのかと、緊張が解けなかった。
ようやくこの日頃、自然の音が自然に聴こえるようになった。
体調回復まで、あと少しの感じがする。

日曜日、二ヶ月に一度の町内会費の集金があった。
昔からの方だから、大抵の事は御存知だし、何かあれば耳に入っているだろうし、話にされる筈である。
お孫さんを連れてみえられたから、土曜日曜と息子さん御夫婦が帰ってきていたのだろう。世間話を少しして、何事もなかった。

最初の騒音の時、お隣の奥様とは、町内会を通すか通さないかの確認の話になった。
まずは、当事者だけの内輪でと落ち着いた。おお事にはしたくない。
今回これで済めば、また静かな生活に戻る。
若い世代が住む、元気のいい住宅地では無いから、何事もなければ、ひっそりと静まりかえっている方だと思う。

しかし悩みは尽きない。
先に「人も羨むような住環境」と書いたが、一方で「誰も羨まない住環境」でもある。
手のかかる小畑と小庭である。
洋芝を敷き詰めて、ガーデニング。
知識人文化人の庭。
およそはるかに遠い。

母は普段は人を頼み、何とか維持していたのだが、結局、家の中に入り込まれた。気を付けてとは言っていたのだったが。
「食事時に来るから、食事も出さなければいけなくて」
「お昼と夕方と」
悪い人ではなかったが上手だった。
数年間来てくれていた人ではあったが、結局、母は切った。

わたしもしばらくは人を入れたくない。
去年の夏は、草刈鎌で刈ってみたり。
今年の夏は、電動草刈機を買って、振り回してみたり。
しかしとても追い付かない。
夏の雑草は、ちょっとした怪物でホラーである。
音もなく前進し、侵入しようとしてくる。

お向かいの果樹園は、手入れが行き届いていて、普段は、おばあちゃんが手入れをしている。見ていると慣れたものである。
下草は、息子さんが、本式の草刈機で刈ったり、四輪の草刈り機で、およそ見事に綺麗に刈り取っていく。
わたしは、それを指を銜えて「いいなあ…」と見ているわけである。

月が替わって九月にもなり、朝晩は羽織る物がいるようになった。
日中の暑さも夏の盛りの勢いはない。
シルバー人材センターに、母が頼んでいた記録が残っていたので、今年は来てもらうようにお願いした。
除草になるか草刈になるかというお話だった。
こんなになるまで放っておいてと、呆れられることだろう。
植木はまた別。
次々に懸案を片付けていかないと、あっと言う間に冬が来てしまう。

何処に居ても、毎年「秋競馬が始まる頃には焦る」には代わりがないようだ。

昨日、秋篠宮紀子さまが、親王を出産した。
新しい命の誕生には、女性として華やぐ心がある。
玄関に、日章旗を立てる金具があるのだが。
昔は、祝日を旗日とも言った。
日捲りカレンダーの祝日は朱色で、日の丸の旗が交差していた。
父は旗日には、意気揚々と、二分の一サイズの日の丸の旗を揚げるのだが、母の「この辺で日の丸揚げるのはうちだけ」「右翼思想の家と間違われる」で、辞めになった。
棒の先端に金色の丸い玉が付いていた。
あの日の丸の旗は、何処にしまい込まれているのだろう。



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by venuscat | 2006-09-07 00:00 | 日記